原爆の日に六斤と話す

8月6日、9日と忘れてはならない原爆の日。

日本のニュースでも原爆の日に触れているので自然と六斤と一緒に原爆や戦争について話が及びます。

長崎の小学校に通ったので、原爆の事は少し知識がある六斤。先月の体験学習で「かわいそうなぞう」を読んで涙をこらえるのが大変だったと話してました。

中国の学校でもそんな学習の機会があった?とかるーい気持ちで聞いてみたら

なんとあったのです。

1年生の時にみんなで戦争についての映像を見たそうで、「日本が出てきたでしょう?」と尋ねると、「うん、そう」と。日本軍が中国に進攻しているシーンでは子供たちが「日本鬼子」とささやいていたそうですが、六斤に個人的に言ってくる子供はいなかったとか。

日中ミックスの子供を育てている身としてはこういう時が一番身が引き締まる思い・・・。

9日のNHKニュースで「サーロー節子さん」という85歳のカナダ在住の女性の半生が取り上げられていました。13歳で広島で被爆し、22歳で渡米し、今は核根絶の運動をしており、アメリカ、カナダ、国連本部でも被爆体験と核根絶への思いを演説しています。

大切にしているのは、相手の意見に耳を傾けることです。
ニューヨークで高校生に向けて行われた講演で、アジア系の生徒が質問を投げかけました。

生徒
「日本によって殺されたのは、ほとんどが罪のないアジアの人々です。
原爆による被害と、ひどいのはどちらなのでしょうか。」

サーロー節子さん
「広島・長崎を語るとき大切にしているのは、日本は被害者であり加害者であるという意識です。
しかし大切なのは、どちらが悪いかではありません。
殺りくそのものが悪なのです。」

サーロー節子さん
「質問ありがとう。
あなたの悲しみはよくわかりますよ。
動揺させてしまいましたか。」

生徒
「いいえ、あなたは私の質問に答えてくれました。」

核なき世界へ “ことば”を探して(NHKおはよう日本HP)

その後、その質問者と手を取り合って話をし、女子学生は涙しているシーンを見た時、こんなにもサーロー節子さんはまっすぐ質問に向かい合ってる、一人の市民として日本人の戦争の罪について問われた時、私はこんな態度で質問者に接することはできるだろうか、「質問ありがとう」と言えるだろうか、と深く考えさせられました。彼女自身だって被爆して家族を原爆で失っている被害者なのに、と。

NHKの番組表を見ていたら8月12日にサーロー節子さんのドキュメンタリーがBS1で放映されるとのことで、何とかして見たいと思っています。

明日世界が終わるとしても「核なき世界へ ことばを探す サーロー節子」(NHKドキュメンタリーHP)

8月15日の終戦記念日に向けて戦争関連のニュースも増えますし、知識の整理をしたいです。日中ミックスの六斤が日中の狭間で悩んだりしたらその時に自分なりの言葉で何か言ったり、自分の思いを伝えられたら、その為の勉強です。