週末の最後の最後でとんでもない事態に見舞われた我が家というかこのマンション棟全体の人たち。
幸いにしてけが人はいなかったのですが、20後半階以下の住民の殆どは階下に避難しており(ガードマンが家々のドアを叩いて避難を呼びかけた)、帰宅許可は下層階から。すべての階の住民の避難解除はその日の23時過ぎでした。
目次
我が家の影響
15階下の小規模火災。ただ煙が充満しただけで延焼もない火事だったのですが色々影響が出ました。
まず六斤。避難寸前までいった恐怖からか、火事の悪夢を見てしまい(部屋の中まで火が迫り飛び降りなければならない事態)、夜中にかなり大きな叫び声をあげていました。未だに「火事は怖い」と話しています。
私のことですが、火事の翌日に鼻をかんだら、これまで見たことないような黒いすすが紙についたので驚きました。そんなにたくさん煙を吸った覚えはなかったのですが。翌日のグループチャットでは煙潜り抜けて避難した人たちが「鼻の中が真っ黒」「喉が痛い」と話していました。
住民の多くが火事が起こった我が家のある棟のエレベーターを使わなくなりました。これまでもエレベーターはいつまで経っても来ない、2機あるうち、1機しか動かないなど不調が多かったので、火事で内部に何か影響があるのでないかと皆怖がっています。
30階から階段で・・・というわけではなく、階段通路隔てた隣接する棟のエレベーターを使えるので実生活にほぼ影響はないのですが。でも習慣とは恐ろしいもので気付くと自分の棟のエレベーターに乗っちゃったりしているんです。
火事から3日経ち、ようやく部屋の外の焦げた匂いは気にならなくなりました。
火災発火元の部屋の現状
今、火事の原因を調査する為、警察や消防の調査が終わるまで部屋は封鎖。住民グループチャットでは発火した部屋はおそらく又貸しで短期賃貸をしている部屋との話です。普段住民がおらず、一旦人が来ると夜もうるさいと。
そう、このマンション、ずっと以前からこの問題が。百度地図で見ると、我が家のマンション、サービスアパートメント(掃除やシーツ交換、日用品の補充などしてくれるマンション)の表示がついているのです。
このマンションは公式にはサービスアパートメントサービスは存在していないのですが。よく昼間に「〇〇サービスマンション」と書いてあるワゴン車がマンション入り口外に停車してあります。車内には大量のシーツやタオルが入っており、日中2人組の女性が部屋のシーツやタオル交換、掃除でマンション内を歩いている姿を見かけます。
サービスアパートメントの会社が部屋を借り上げ、普段は会社が部屋の管理をしているんです。以前友人が我が家に来て「ここのマンションも内覧で来たのよ」と話し、「掃除や日用品交換サービス付きだった」と話してました。これか!とびっくりしたものです。
※サービスアパートメントも長期で住む分には一般の賃貸と変わらない感覚ではあるものの、部屋によっては数週間貸したりもある。
それで住民も「この問題を何とかしないと!」と言っているのですがこれがなかなか解決しない・・・また最近はAirbnbといった民泊問題もこのマンションにあって。そしてこの消防設備の不始末さも相成りもうどうすりゃいのよという感じです。日本でも問題になっていますが、ここでも民泊の部屋の隣の住民は「素性がわからない人が頻繁に出入りして不安」と話しています。
今後の対策
高層階に住まない。このマンションに住まない
まずはもう高層階に住むのはやめようと思いました。このマンションで高層階に住むなんてもう不安しかありません。なんとこの部屋、私気に入りすぎて2年契約してしまったのですが、契約が切れる時に合わせて引っ越しをしようと思います。狙うは5~15階くらいまで。10階前後が理想です。
マンション隣に系列マンションがあり、そちらは低層棟メイン。我が家のアイも隣のマンションにお客さんがいて「あっちの方が設備もいい。メンテナンスもしっかりしている」との話なのでそちらも候補にいれようかと思います。
ただし、隣のマンションは設備がいい分家賃が高い!不動産会社に聞いたら、最低20,000元~(32万円。130平米)と。はぁ。溜息しか出ない。今の部屋で家賃補助いっぱいいっぱいなんですわ。
避難用具を用意する
気休め程度と思いますが、万一に備え自分で用意できる避難用具を用意します。今タオバオで物色中。広州に住んでいた時、レストランでやたらと見かけたこんな防煙マスク購入を今真剣に検討してます。
(タオバオキーワード:防烟 面具)
一個48元(768円)。意外と安い。(商品リンク:タオバオ)
このマスク、5歳以上であれば使用可能だそうです。ただ、赤ちゃんは使用できないそうです。1歳の豆豆の分は?困った。それでも1つは練習用に買って、家族分4つ買いたいです。有効期限は3年、使用時間は30分とのこと。30分で30階から無事に逃げれるか・・・厳しい気がするもう高層階ヤダ。
こんな消防用品セットもあります。2種類あるうちの豪華版の方です。これで358元(5,728円)
入っているもの:収納袋、防煙マスク、消火器、煙感知器、20m消防ロープ、防火毛布、反射板付きベスト、多機能懐中電灯
※防火毛布は、燃えているものに直接被せて火を消す道具としての用途や羽織って避難するときに使用。
我が家に限らず高層階に住む人は備えておくべし!と私は思います。日本だって地震の備えの袋を常備しますものね。
避難方法・経路の研究
一般的な高層マンションの避難方法を解説したHPをこの数日間でどれだけ見たことか。火事の避難時の基本「煙から身を守るために身をかがめる」なんてすっかり忘れていました。私はもっぱら日本語サイトで読んでいるのですが、しかし読むほどに自分の住んでいるマンションの消火設備のずさんさを感じて頭がくらくらします。
年に一回程度、このマンションでも避難訓練があるので参加か様子見だけでもしようと思います。ただ正直豆豆抱っこで30階から自力で降りる自身がないし、足滑らせて転んでもシャレにならないので、すみませんがエレベーターを使うと思います・・・。
あんな騒ぎがあったのに、火事があった棟なのに、避難階段がある扉は相変わらず開けっ放しですし、半開きで固定されていたり、自転車が置いてあったりします。涙
実は我が家火元のボヤ騒ぎ??もあった
実はですね・・・6月の終わりの事だったのですが、
アイが鍋に火をかけたままキッチンを離れ、その火が強火過ぎて鍋の取っ手をほぼ焦がしたという出来事がありました。
風向きの関係と、キッチンの窓が開いていたせいで、リビングにいる私が何これ?煙のにおい!?と気づいたのはかなり焦げてから。
アイは「やっちゃった~」という感じで火を弱め、換気扇つけて次の仕事へ行ってしまいました。
そしたらですよ!
すぐ上の階の住民が我が家にやって来て「火事?我が家に煙がすごい来てる!」と。私もびっくり。だって自分の家はそこまで煙がなかったんです。煙は上へと上へと上がるんですね。
私「アイが鍋焦がしちゃって。今は大丈夫」と言うと
上階住民「アイは?」
私「もう帰っちゃった」
なんだか私がアイに罪をなすりつけた弁明をしているようにしか聞こえない感じだな。と自分でも感じました。
「これからアイにも気を付けるように重々言うので。ご迷惑をかけました。」と話すと上階の住民は帰っていきました。
話はこれで終わらない。
はー。もうアイ!しっかりしてよ!と思ったところ、そうですね、上階住民が出てから10分くらい経った頃でしょうか。
またもや我が家に人がやってきましたよ・・・
ガードマン3人!!
ガードマン「お宅が火事でないかという通報が入ったので見に来た。」と。
ぎゃー
私「先ほども上の階の人が来たのですが・・・我が家のアイが鍋を焦がしたんです」
ガードマン「今アイは?」
私「いません。もう出ました」
ホントにホントなんだけれど、私のセリフめっちゃあやしさ満点。
ガードマン「かなり煙とにおいがするという話だが」
私「鍋の取っ手以外燃えていません。直接見せますので見てください」とキッチンに通しました。
で、様子を見て「大したことない」事を確認して出て行きました。私はガードマンにペコペコ「お騒がせしました・・・。」
当然ながらガードマンが帰った後アイに電話して厳重抗議したのは言うまでもない。アイ自身は普段から「火の元の取り扱いは笑い事じゃない」と真面目な顔して言うほどなので、今回はウッカリということにしといてます。その後私も注意しています。
奇しくもこの日の朝、上海にほど近い杭州の高級マンションでアイが雇い主自宅に放火して子供3人とママが亡くなるという傷ましい事件が起こっていました。アイは逮捕され、ほぼすべての責任を取るのは言うまでもないのですが、消防が遅れたのはマンションの消防管理の不手際があったため、という説が出ています。
そしてこの時間があった杭州マンションの管理会社が我が家の管理会社と同じなんです。だからあの日こんなに厳重に聞かれたのかと思ったりも。とはいえ、今の管理会社が入ってきてまだ半年。消火設備の不備はこれまでも管理不備の積み重ねなんです。
だから「この管理会社には注意!」という話にはなりません。中国のマンションの多くがこんな風に消防設備がお粗末でメンテナンスもせずにそのまんまになっているんですよね、きっと。
今気になるのはこのマンションに住む日本人住民です。日本人学校や日系幼稚園のバスが来ているので日本人ファミリーもこのマンションに住んでいるのですが、今回の情報をどれだけ知っているだろうかと。きっと不動産会社も詳しいことは知らない筈。マンション内で日本人らしき人を見かけたらお節介でもつい声を掛けたくなります・・・。
追記:こちらも必見!リンクされました。
蘇州た中国の生活情報をとことん網羅している情報通の駱駝さんのブログにこの記事がリンクされました。
鋭い観点から記事を書かれています。マンションを防災の観点からどう選ぶか?とても重要な話です。ぜひ記事をお読みください。
あぁ・・・六斤ちゃん、かわいそうに。
私もなんですよ。
3歳の時にお向かいの家が3件全勝した火事があり、私はそれを祖母の手を握りながら見ていたんですが、その夢を未だに見るんですよ。
六斤ちゃん、一日も早くその恐怖から解放されますように。
思うに、そう言う日本人のネットワークってあるんじゃないでしょうかね?
手っ取り早いのはそれで拡散する事と思いますが、阿信さんは日本人のお友達、いらっしゃらないんでしょうか?
日本人社会ってすごく狭いので、小さな事でもすぐ拡散しますよ。
特にここがそうです(苦笑)。